幸福のための人間のレベル論
最初に。
この本の感想を書こうとした時に迷いました。
皆さんの評価とかなり違っていたからです。
そんな時この本を紹介頂いた私の尊敬するはちやぎさんから「本の評価はみんな違って良いんだ。」とのコメントを頂きました。
ありがたいお言葉でした。
そのお言葉に甘えて皆さんの感想とは違った感想をお届けさせて頂きます。
こんな考え方もあるんだと笑ってやってください。
幸福のための人間のレベル論とは
人間の幸福レベルを9段階のフィールドに分けたものが人間レベル図になり、上位フィールドに行けば行くほど、幸福を感じる能力が高くなる。
藤本シゲユキ著 さくら舎 幸福のための人間のレベル論:P8より
人間のレベル論とは?
人間の幸福レベルを9つのフィールドと4段階のステージに分類し、上位フィールドの人ほど幸福を強く感じられるとのことです。
本書ではそのフィールドを動物等に例えて表現されています。
自分がどのフィールドにいるのかそれぞれのフィールドの特徴が記載されていますので、ご確認されてみてください。
なお、ステージの昇格において特に重要だと思える昇格は「気づいていない」ステージから「気づいてる」ステージの昇格の様です。
フィールドで言うと、うさぎからハリネズミが気づいていないステージ、ねこからライオンが気づいているステージとなります。
(上記写真を参照ください)
「気づいた」人から幸せになれるとのことです。
それではいったい「何に気が付いている」のでしょうか。
要因の一つとして「目の前に起こっている現実はすべて過去の自分が選択した結果であることが腑に落ちているかどうか」があるようです。
今起こっていることを他人や環境のせいにしないということです。
自分を知り、固定観念を解除して自己肯定感を高めてステージを上げていけば幸せを感じる能力が高くなるとのことです。
なお、ステージ及びステージの上げ方の詳細は本をご覧ください。
私が参考になった点をあげてみます。
① なぜなぜと問いかける「自分を知る」為のワーク。
やってみるとなかなか考えが進まないんですよ。
なぜなぜと自分に問いかけることをしていなかった為、深く考えることが出来なくなってしまっている様です。
ぞっとしました!
② 人間の心は筋肉と同じで傷つかないと強くなれないという言葉。
これは「なるほど」と思いました。
心にも鍛錬が必要ということなんですね。
さて、この本に書かれている内容が私の腑に落ちたかと聞かれると残念ながら腑に落ちませんでした。
大きな理由としては2点あります。
⑴ そもそも自分のステージや他人のステージに興味がないこと。
⑵ ステージをあげたからと言って幸福を感じられるようにはならないのではと思ったこと
があります。
⑴ そもそも自分のステージや他人のステージに興味がないこと
そもそも論として私は自分がどのステージにいるのか他人がどのステージにいるのかとか興味がないんです。
他人には他人の生き方があってそれを知りたいとも思いませんし、自分の生き方は人からとやかく言われたくもありません。
また、私の思いは一点。死ぬときに「やることはやりつくした。後悔はない。」と思いたいだけで幸せを感じたいという気持ちは少ないんです。
多分、幸せを感じることなく苦しみぬくんでしょうね。
それでも私がどのフィールドにいるのか例文をみながら考えてみたのですが、どちらにも当てはまるなあと思えて決めきれませんでした。
まあ「きづいていないステージ」にいることは間違いないんだろうと思いましたが。
どのステージにいようが気にならないのでどうでもいいんです。
私のような究極の自己中はこの本を読むべきではありませんね。
⑵ ステージをあげたからと言って幸福を感じられるようにはならないのではと思ったこと
これは幸せを感じたいとの思いが少なくなった理由にも通じるのですが。
私は幸福感は脳の神経伝達物質とシナプスの関係で規定されると考えていて、幸福感を感じにくい人は存在するとの考えを持っています。
私自身、「あー幸せ」と感じたことがほとんどないからです。
ですので、私にとって「幸せとは」と考え続けることが非常に苦痛だったんです
その中で「元々器質的に幸せと感じにくい」と考えることは非常に楽でした。
逃げたんですね。
幸せと感じにくいけど仕方ないよね。だって元々感じにくい体質なんだから。
そんな中でステージを上げることで幸せになると言われてもそんな努力をまたするの?との拒否感が大きいんですよ。
(藤本シゲユキさんはこのフレーズをよく使われますのでマネしてみました。)
話を元に戻します。
ステージを上げたからといって幸せになるとは限らないのではないのかについてですが、
人間のレベル論で論じられている「気づいているステージの人が属するグループ」は相対的に「幸福感を感じやすい人が集まっているグループ」なだけではないのかと。
しかしながら逆も正ではなく、幸福感を感じやすい人が集まっているグループに入ったからと言って、幸福感を感じるというのはどうかなあと。
私の性格はひねくれていますから。なんでも懐疑的にみてしまいます。
素直に受け取れよという話ですが。
ただ賛同できる点もあって、人間は自分の居心地のいいグループが存在して、考え方が変わってくるとそのグループを移動していくという考えかたには賛同します。
所属しているグループ(フィールド?)の人と違ってくると話が合わなくなって疎遠になってくるというところです。
なんかこのグループとは合わないなあと感じ始めたのはフィールドが違っているからなのかも?知れません。
話は変わりますが、ショーン・エイカーさんという方がTEDで「成功するたびに、脳がゴールを設定しなおす。幸せが成功の向こう側にあるなら、脳は決してそこには辿り着けない。」と言っているという記事をみて「なるほど」と思いました。
幸せは成功の先にはない。
また、幸福感を感じたいのなら脳がよりポジティブになる訓練をすればいいらしいんです。
それは、「ありがたいと思う事を毎日新たに3つ書くのを21日続ける」というものです。
これなら私も出来るかも知れません。
まだやっていないですが。(笑)
最後に
幸福のための人間のレベル論を読むときの副読本として「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社)をお勧めいたします。
アプローチの仕方や細かな点は違いますが大筋では同様の論点であり、お互いの本の不足部分を補いあっています。
両方を同時に読むことによってそれぞれの本の理解が進むと思います。
この本を紹介頂いた方を紹介させて頂きます。
皆さんおなじみのはちやぎさんです。
ゆるふわと謳っておられますが、この方は只者ではないと思っております。
私が尊敬している一人です。
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